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環境鮮麗学 第3回「なぜグループ活動ばかりさせるの?」

写真:2枚 更新:01/18 作成:01/18 学校管理者
第3回のテーマは対話。自分と相手の「当たり前」が違うことに気づいた生徒たちが「伝える」会話を「伝わる」対話にするために試行錯誤します。
ちょっと心配だった連休明け。全員が元気に登校し、休み時間を楽しく過ごす姿にひと安心です。  さて第3回のテーマは「脳」と「対話」。さっそくグループで連想ゲームに挑戦し、ある一つの事柄から連想する言葉が人によって全然違うことに驚き、相手の話に耳を傾けないと互いの思いや考えを伝えるのは難しい、ということを実感しました。また、異なる経験をしてきた一人ひとりの脳が考え出すアイデア、そのすべてが重要なヒントになることを再認識しました。
 対話のパートでは、「その人の行動は社会にどんな影響を与えたと思うか」というお題で生徒どうしが意見交換に挑戦。生徒たちが選んだ人物は、アンネ・フランク、大谷翔平、カリコ・カタリン、J.K.ローリング、杉原千畝、田中正造、ベートーベン(敬称略)など実に多彩。"事実″と"自分の意見″をしっかりと整理して、各チームとも1分間の人物紹介を見事にやりとげました。
 ところで、今回の授業では、ChatGPT(仮にチャッピーくんと表記)にも参加してもらいました。大谷翔平の二刀流は社会にどんな影響を与えたと思うか?という質問をしてみたところ、チャッピーくんはネット上で語られている大谷選手の評価を理路整然と記述しただけでしたが、大谷翔平チームは「MLBのルールが変わった」点にフォーカスして発表していました。人工知能を道具として使いこなしながら、自分の意見を大切にする。その大切さを生徒たちが気づいてくれたら嬉しい限りです。いずれにせよ、情報があふれかえる社会で、人工知能と人間の脳、それぞれの長所を使い分けながら、探究を深めていってほしいです。
 え? なぜ環境の授業で脳や対話を扱うのか、ですって? もっともなご意見です。これから生徒たちが向き合う環境問題の多くは、ほとんどが立場の違う人間どうしのぶつかり合いだからです。相手の立場を完全に理解するのは難しいかもしれませんが、想像力でそれを補える人が増えれば、その人たちの脳が大きな問題を解決する第一歩を生み出すかもしれませんからね。まずは、生徒たちが教室の環境をどうつくりあげていくか、すみっこから見ていようと思います。